「君って、なんでもちゃんとしてるよね」
彼の何気ないその一言が、
なぜだか少し寂しく聞こえた。
てんびん座の私は、調和とバランスを大切にする。
職場でも、友人関係でも、できるだけ角が立たないように気を配る。
空気を読むのは得意だし、人に嫌われることがなにより苦手。
恋愛だって、そうだった。
相手の趣味に合わせ、彼のペースに合わせ、
「いい彼女」になることを、無意識のうちに演じていたのかもしれない。
そんな私が恋に落ちたのは、自由奔放で不器用な彼。
いつも自分の気持ちを正直にぶつけてくる彼に、
最初は戸惑いながらも、次第に惹かれていった。
でも、その恋は、どこかで“わたしらしさ”を置いてきぼりにしていた。
「本当はどうしたいの?」
彼にそう聞かれたとき、私は言葉に詰まった。
私がどうしたいかなんて、考えたこともなかった。
いつも「相手が望む私」を優先してきたから。
でも、彼は続けた。
「君が“いい彼女”でいようとするほど、遠く感じるよ」
「俺は、君自身を知りたいんだ」
胸の奥にしまい込んでいた何かが、ふと揺れた。
正しさを選んで、愛を見失っていたことに、気づいてしまった。
その夜、私は眠れずにいた。
「愛されること」と「正しくあること」
どちらを選べばいいのか、わからなかった。
無意識にスマホを手に取り、検索窓に「恋 迷い 相談」と打ち込む。
――《電話占いココナラ》
そんな文字が目にとまり、自然とアクセスしていた。
電話越しの先生は、穏やかな声でこう言ってくれた。
「あなたが“正しさ”にこだわるのは、自分の価値を守るため。
でも、本当に大切なのは、“自分を許す強さ”なんです」
「自分の気持ちに素直になっても、
あなたの美しさも、バランス感覚も、決して失われませんよ」
その言葉が、私の心を静かに溶かしていった。
翌朝、私は久しぶりに彼に会いたいと自分から連絡をした。
「私ね、ちゃんと“わたし”でいたいと思ったの。あなたの前でも」
彼はちょっと驚いたように笑って、
「うん、そういう君が見たかったんだ」って、そっと手を握ってくれた。
愛と正しさのあいだで、ずっと揺れていた私。
でも今は、ようやくわかる。
“どちらか”じゃなくて、“どちらも”あっていいのだと。
私が私でいることで、恋が本当に始まるのだと。
💬 正しさばかりを選んできたあなたへ
てんびん座のあなたは、いつも“調和”を求めてがんばってきました。
でも、“本当のあなた”を見せられる恋こそが、心を満たしてくれるはず。
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あなたの気持ちが、ちゃんと愛される関係に出会えますように。