~「やめたいのに、やめられない」苦しい恋の終わらせ方~
「奥さんと別れるって言ったの、もう何回目だろう……」
美里さん(仮名・37歳)は、職場で知り合った既婚男性と3年間、秘密の関係を続けていた。最初は「すぐに離婚する」という彼の言葉を信じていた。でも、気づけば毎週のように「もう少し待って」の繰り返し。
連絡はいつも彼のタイミング。会えるのは週に一度の数時間。誕生日もクリスマスも、ひとりで過ごすのが当たり前になっていた。
「好き。でも、このままじゃ私はずっと都合のいい女のままだ」
そう思っても、別れる勇気が出ない。誰にも相談できないまま、心の中で「助けて」と叫んでいた。
ある日、深夜にふと目に入った“不倫相談に強い電話占い”という広告。その言葉に惹かれるように、初めて電話をかけてみた。
出たのは、年配の女性占い師。穏やかな口調で「大丈夫。ここでは何を話してもいいのよ」と言ってくれた瞬間、美里さんは涙が止まらなくなった。
霊感と透視で彼の本音を読み取ってくれた占い師は、こう告げた。
「彼はあなたを手放したくないけれど、家庭を壊す覚悟は持っていない。あなたが“変わらない現実”に気づいていることも、感じ取っているわ」
さらに続けて――
「この恋を続けるなら、あなたの心は少しずつすり減っていきます。でもね、あなたには“もっと大切にしてくれる人”と出会う未来がちゃんと見えてるのよ」
美里さんは電話を切ったあと、初めて自分の気持ちと正面から向き合った。
「愛されてないわけじゃない。でも、私は“選ばれていない”んだ」
翌週、彼に別れを告げた。彼は取り乱して引き止めたけれど、もう迷わなかった。
それから半年、美里さんは自分の時間を取り戻し、趣味や友人関係を大切にするようになった。
そしてある日、友人の紹介で出会った年下の男性と意気投合。今は、嘘のない恋を少しずつ育てている。
「占いで言われた“未来に出会う人”って、この人かもしれないな、って思える日が来るなんて」
美里さんは、そう微笑む。
“やめたいのに、やめられない”。
そんな恋に、心が押しつぶされそうな人へ。
電話占いは、ただの未来予知ではなく、“自分自身の声”を取り戻すきっかけになることがあります。

次回は、「遠距離恋愛の不安と向き合い、乗り越えたカップルの物語」をお届けします。どうぞお楽しみに。