──「返信遅らせる戦法」の効果と副作用。
恋の駆け引き。それは恋愛の中にある、ちょっとした小悪魔的スパイス。
「LINEの返信、すぐ返したら軽いと思われるかな…」
「既読にしたけど、ちょっと時間置いてから返そっと」
……ねえ、これ、誰が最初に始めたの?
恋のメッセージって、ただのテキストのやり取りじゃない。そこには“間”という名の心理戦が広がっている。まるで言葉を交わす将棋のよう。返すタイミングひとつで、印象が変わる。誘いをすぐOKすると「チョロい」と思われるかも。だからこそ、あえてちょっと時間を置く…そんな“戦略的既読スルー”が、現代恋愛の基本戦術になりつつある。
でも、果たしてそれって本当に効果的?
確かに、駆け引きがうまくいったときのドキドキは、恋のスパークを強めてくれる。返信が遅れて「あれ?なんか気になる…」と相手に思わせることができたら、勝ったような気分になる。恋の追いかけっこには、ある種のスリルと快感があるのも事実。
だけど一方で、駆け引きばかりが先行してしまうと、肝心の“素の自分”が見えなくなってしまう。素直に「会いたい」って言いたかったのに、「今は引くタイミングだから…」と抑えたり、返信を引き伸ばしているうちに、会いたい熱が冷めてしまうことだってある。
しかも、相手も同じように“戦略”を立てていたらどうなるか?
お互いに様子見のまま、メッセージの往復は止まり、恋はフェードアウト。まるでお互いが“返信の遅さチキンレース”に挑んでいるみたい。駆け引きは時に、恋を育てるどころか、枯らしてしまうこともあるのだ。
ここで一度、自分に問いかけてみてほしい。
「私は“駆け引き”で彼を惹きつけたいのか、それとも“私らしさ”で好きになってほしいのか?」
どちらが正しいとか間違っているとかじゃない。大事なのは、自分の心が苦しくならないこと。もし駆け引きが楽しいと思えるなら、ちょっとした“焦らしテク”は恋のスパイスになる。でも、駆け引きのたびにモヤモヤしているなら、それはあなたに合っていない戦法かもしれない。
恋はゲームじゃない。でも、ちょっとした遊び心を忘れずに、自分の気持ちに素直でいられたら、きっともっと楽しくなる。
それでも「これって駆け引き?それとも脈ナシ?」と悩んだときは、恋愛のプロに相談してみるのもひとつの手。電話占いなどを活用すれば、相手の本音やタイミングのヒントが見えてくるかもしれない。

恋の主導権を握ることよりも、自分の気持ちを大切にすること。
それが、もっと自由で心地よい恋愛への近道になる。