──妄想の中では完璧な彼。でも現実には、なぜか好きになれない。
私の“理想の彼”は、
背が高くて清潔感があって、
ユーモアがあって聞き上手で、
経済的にも安定していて、
子どもが好きで、私の話を「それで?」って楽しそうに聞いてくれる人。
でも、そんな人に出会っても、なぜか心が動かない。
条件はパーフェクトなはずなのに、
「うーん…なんか違う」と感じてしまう。
逆に、ちょっとワガママで、返事も雑で、
でも時々とんでもなく優しくて、会えないとソワソワするような人に、
なぜか惹かれてしまう。
…理想って、いったい何?
私たちは恋愛において、つい“理想像”をつくりすぎてしまう。
SNSやドラマ、恋愛映画で刷り込まれた“完璧な彼”像。
「こういう人と付き合えば、幸せになれる」って思い込んで、
現実の恋を、条件表でフィルターにかけてしまう。
でもね、恋ってもっと雑で、感情的で、予定調和じゃない。
“ときめき”と“安心”は、必ずしも理想条件からは生まれない。
「条件で選んだ彼氏」よりも、
「なぜか笑ってしまう彼」「自然体でいられる彼」の方が、
10年後の未来に残っていたりする。
もちろん、理想を持つこと自体は悪いことじゃない。
でも、“理想の恋愛”にこだわりすぎると、
本当はあなたの目の前にある“リアルな幸せ”を見逃してしまうかもしれない。
理想はガイドブック。
でも人生は旅。
予定していたルートを外れたって、素敵な景色に出会えるかもしれない。
理想に近づける恋より、
“心がラクでいられる恋”を、大切にしてほしい。
そして、もし自分の“理想の恋愛像”が邪魔してる気がしたら、
一度立ち止まって、自分の心にこう聞いてみて。
「私は、“誰かに選ばれるための恋”をしていない?」
「“ちゃんとした恋”じゃないと、価値がないと思ってない?」
恋は、正解を目指す競争じゃない。
自分が“心地いい”と思えるかどうかが、すべての答え。
そしてそれに気づけたとき、
“理想”じゃなく“自分だけの現実の幸せ”が、そっと目の前に現れるかもしれない。