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「いい人だけど好きじゃない」が口癖になった私たちへ

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「いい人だったよね。でも、なんか違うんだよね。」

このフレーズ、何度口にしたかわからない。デートはスマートだし、LINEの返信もマメ、将来のこともしっかり考えている。なのに、心が動かない。恋って、もっとこう…心臓が跳ねたり、つま先が浮いたり、夜中にひとりでニヤけてしまったり、そういう“ときめき”があるはずじゃなかった?

気づけば私たちは、”条件的には完璧な人”と向き合いながら、「好きじゃない」という理由だけで関係を終わらせるスキルを身につけてしまった。失礼じゃない程度にお断りし、ありがとうの言葉を添えて、また次へと進む。

でも、ふと考えてしまう。いい人ばかりを“いい人止まり”にしてしまう私たちって、本当に“恋愛”をしてるのだろうか。

この感覚、きっと“贅沢”と言われればそれまでだ。かつての恋はもっとシンプルだった。10代の頃、持ってるCDが一緒なだけでドキドキしたし、手を繋ぐタイミングで心拍数は跳ね上がった。

だけど今は、そこに年収や家庭観や将来設計が付いてくる。そうなると“いい人”は溢れている。でも“好きな人”は、いない。

「好き」の定義が変わったのか、「私」が変わったのか。

恋に求めるものが、刺激から安心に変わったとき、私たちはきっと“いい人”を選ばなきゃいけないフェーズにいるのかもしれない。でも“選ばなきゃいけない”って、なんだかもう恋じゃない気もする。

じゃあ一体、私はなにを求めてる?

恋愛における“いい人”は、結婚相手としての理想像。でも、私は“生活を共にできるパートナー”より、いまだに“私の知らない私を見せてくれる人”に恋をしてしまう。

たぶん、「いい人だけど好きじゃない」には、「私自身が変わるほどのインパクトが欲しい」という欲望が隠れている。

今の私たちは、“安定”と“情熱”のはざまで揺れ続けてる。

そして今日もまた、完璧なプロフィールを持つ彼を前にして、「悪くない。でも…」と心の中でつぶやいてしまう。

恋は、条件で始まらない。頭じゃなく、胸が決めるもの。わかってるのに、わからないふりをしてるのは、もしかしたら“誰かを好きになる勇気”じゃなく、“好きになったあとの覚悟”がないからなのかもしれない。

次の恋は、“いい人”を“好き”になれたらいいなと思う。

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