「真帆って、ほんといい子だよな」
その一言が、ずっと胸の奥に引っかかっている。
大学のサークルで出会った圭介とは、もう5年の付き合いだ。
恋人ではない。だけど、何度も2人きりで飲みに行ったし、旅行だって行った。
彼女でもない、でも特別な存在。
それが、私と圭介の関係だった。
「彼女とは別れた。やっぱお前といると、落ち着くっていうかさ」
そんな言葉を鵜呑みにして、うっかり心が踊ってしまったこともある。
だけど、それ以上のことは何もなかった。
むしろ、「真帆はほんと、そういうとこ、いい子だよな」なんて言われてしまった時、
私は恋じゃなくて、ただの“癒し要員”なんだと気づいた。
好きって言ってくれたら、どれほど楽だったろう。
“友達として大事”と線を引かれるくらいなら、
いっそ恋愛対象外だと突きつけられたほうがマシだった。
LINEも電話も、こちらからしなければ来ない。
なのに、私の悩みには誰よりも親身になってくれる圭介。
優しさは、時に残酷だ。
「ねえ、圭介。私のこと、どう思ってる?」
勇気を振り絞って聞いた日の、彼の沈黙がすべてだった。
目をそらしながら、「真帆は大事だよ」なんて言われたって、
それが私の望んだ言葉じゃないことくらい、自分が一番よくわかってた。
あの夜、こっそり涙を流しながら開いたのが「電話占い」のページだった。
「彼との関係がずっと曖昧で、苦しいんです」
そう話すと、電話の向こうの女性は静かに言った。
「あなたは“いい子”という仮面を、彼の前でかぶりすぎているのよ。本当は、もっと素直に甘えたいんでしょう?」
図星だった。
私はずっと、圭介の前で“いい子”でいようと頑張っていた。
本音をぶつけるのが怖くて、本当の想いを飲み込んできた。
「このままじゃ、あなたの恋は報われません。でも、彼の心はあなたに揺れているの。本気を見せてごらんなさい」
その言葉は、私の中で何かを動かした。
あれから私は、圭介に会っていない。
会いたい気持ちはある。だけど、私は今、自分の人生を見つめ直している。
あの電話占いで、初めて“自分の気持ち”を他人に話せた気がした。
そして、こうも思った。
彼が私をどう思っていようと、
私は自分を“いい子”として扱う人のために、傷つきたくない。
今度は、自分を大切にしてくれる人に、まっすぐ好きって言いたい。
だから――
もう一度、私らしい恋を始める準備をしよう。
📞 「ただの“いい子”」じゃ終わりたくないあなたへ
もしあなたも、誰かの前で無理して“いい子”でいようとしているなら。
それは、もう十分頑張ってきた証拠です。
「本当の私は、どうしたいんだろう」
その答えを、誰かに聞いてほしい夜があるのなら。
友達にも話せないような恋の悩みこそ、プロの占い師に預けてみてください。

一歩踏み出すあなたの背中を、そっと押してくれる言葉が、
きっとそこに待っています。