「ねぇ、今から会えない?」
土曜の夜、22時。
麻衣(まい)のスマホに、突然メッセージが届いた。
送り主は、2年間関係が続いている既婚者の恋人・圭吾(けいご)。
「今から」なんて、都合が良すぎる。
それなのに、麻衣の心は小さく弾んだ。
——きっと、少しでも私に会いたいと思ってくれたんだよね。
でも、部屋を出る準備をしながらふと立ち止まった。
「これって、“愛されてる”ってことなのかな……?」
「私の気持ちなんて、彼は考えていないかもしれない」
始まりは軽い気持ちだった。
気さくで話しやすい圭吾に惹かれ、彼が結婚していると知ったときには、もう気持ちは引き返せなかった。
彼はやさしい。褒めてくれる。甘やかしてくれる。
でもそれは、“彼のタイミング”でしかない。
- デートの場所は、いつも彼の希望通り
- LINEの返事も、会いたい連絡も、彼の都合
- 約束していた日に急なキャンセル。「家の用事ができたから、ごめんね」
何度も同じことを繰り返して、麻衣はだんだん「大切にされていない」と感じ始めていた。
「こんなに尽くしてるのに、私は何も求めちゃいけないの?」
圭吾が来るかもしれないからと、毎週末の予定を空けている。
彼に合わせてメイクや服も変えてきた。
彼が好きそうな香りを研究して、ネイルの色も変えた。
でも、彼はそれに気づくこともない。
「今日、すっぴん?」なんて言われて、ショックを受けた日もあった。
「これって、私だけが“彼に合わせてる”だけじゃない?」
ふとした瞬間に、自分の存在が「都合のいい女」になっているような気がして、胸が痛くなった。
初めて頼った、電話占いの先生
その夜、麻衣は思い切って電話占いに申し込んだ。
選んだのは、優しい口調が人気の占い師・紫月(しづき)先生。
「こんばんは、麻衣さん。あなたの恋、頑張ってこられましたね」
その言葉に、麻衣の心がふっと緩んだ。
「彼がね、私のことを“本気”で見てくれてるか、わからなくて……」
紫月先生は、カードと霊視で、圭吾の気持ちを読み取ってくれた。
紫月先生の言葉——「あなたが幸せになるための恋ですか?」
「圭吾さんは、確かに麻衣さんに癒しを求めています。でもそれは、“都合のいい関係”であることに、甘えてしまっている部分もありますね」
——やっぱり、そうなんだ。
「でもね、麻衣さん。彼が悪い、あなたが悪い、ではないんです。ただ“今の関係”が、あなたの心をすり減らしているのは事実です。」
紫月先生の言葉は、責めることなく、ただ本質を見つめさせてくれた。
「“大切にされていない”と感じたとき、その直感は正しいです。恋の形ではなく、“心の満たされ方”に目を向けてみましょう」

「彼が来るかも」で空けていた時間を、自分のために使う
占いのあと、麻衣は決めた。
「今日の夜は、私のために使おう」
行ってみたかったカフェに足を運び、部屋には好きな香りのキャンドルを灯した。
スマホはテーブルの端に置いたまま。
彼から連絡がきても、今日はもう返信しない。
私の時間は、私のためにある。
そう思った瞬間、胸の中に小さな自信が生まれた。
「私は、ただ愛されたかっただけ」
紫月先生が最後にこう言ってくれた。
「麻衣さんは、“頑張ること”で愛されようとしてきた方ですね。
でも、本当に愛される人って、“そのままで幸せそうな人”なんです」
“自分を犠牲にしてまで愛を得ようとする恋”は、やがてあなたを壊します。
あなたがあなた自身を大切にすることで、世界は変わります。
そして、“都合よく扱われる関係”は自然と離れていきます。
“愛されていないかも”と感じたら、それが答え
- 会うのはいつも彼の都合
- LINEの返事も気まぐれ
- なのに、なぜか私だけが我慢している
そんな恋に苦しんでいるなら——
あなたの中で、もう“答え”は出ているのかもしれません。
でも、決断するのは怖い。
そんなときは、“心を整えてくれる”占い師の力を借りてください。
あなたが幸せになるための恋。
それは、あなた自身を大切にするところから始まります。
