「もう恋愛なんて、こりごりだ」
29歳の初夏。
理沙（りさ）はベッドの上でスマホを握りしめたまま、目を閉じていた。
胸の奥がズキズキと痛む。
2年付き合った彼に、あっけなくフラれた。
理由は「好きかどうか分からなくなったから」。
でも、その裏で彼には他に気になる女性がいたことを、あとで共通の知人から知らされた。
「裏切られた」
「信じた自分が馬鹿だった」
そう思っても、悲しみよりも、むなしさの方が強かった。
心にポッカリ空いた穴。
今にも吸い込まれそうで、怖くて、泣くこともできなかった。
「期待すると、傷つくだけ」
それから数ヶ月。
理沙は恋愛から距離を置くようになった。
LINEはそっけなく、飲み会も早々に切り上げる。
人を好きになるのが怖かった。
誰かと親しくなると、
また裏切られるんじゃないか
また自分だけが本気になって、傷つくんじゃないか——
そんな不安が、喉の奥にいつも引っかかっていた。
「もう恋なんて、しなくていい」
「一人の方が気楽でいい」
そう言い聞かせていたけど、心の奥ではずっと孤独だった。
笑顔がやさしかった彼
そんなある日、仕事先の取引で知り合った年下の男性・春樹（はるき）と出会う。
理沙より3つ年下の28歳。
落ち着いた話し方と、控えめな笑顔が印象的な人だった。
最初は仕事だけの関係だったけれど、
たまたま帰りが一緒になったとき、自然と会話がはずんだ。
「この近くのカフェ、コーヒーおいしいですよ」
「へえ、そんなお店あるんだ」
小さな会話が、じわじわと心にしみる。
気づけば、何度か一緒にランチをするようになっていた。
壊れた心をそっと見つめるように
ある日、ふと理沙が冗談めかして「もう恋愛はお休み中なの」と言ったとき、春樹は静かに微笑んだ。
「無理しなくていいと思いますよ」
「焦らなくても、気持ちはちゃんと戻ってくるから」
その言葉に、ハッとした。
「どうして分かるの？」と聞くと、彼もかつて大切な人に裏切られた経験があったという。
「信じるのって、怖いですよね」
「でも、“信じてよかった”って思えたら、その傷も意味になると思うんです」
そのとき、理沙の中で何かが少しずつ動きはじめた。
“怖い”を伝えた夜
その後も、2人は少しずつ距離を縮めていった。
でも、理沙は一線を越えられなかった。
何か言われるたびに、「また傷つくかも」という声が頭をよぎる。
そんなある夜、春樹にこう言われた。
「理沙さんのこと、ちゃんと好きです」
「でも、急がなくていい。怖いなら、それも一緒に持ってていいですよ」
思わず涙が出た。
怖い気持ちを否定せずに、そのまま受け止めてくれたから。
そして初めて、「私、恋愛が怖いんだ」と声に出せた。
春樹は、静かにうなずいたあと、こう言った。
「それでも、僕と一緒にいてくれるなら、すごくうれしい」
その言葉に、心の奥で固まっていた氷が、音を立てて溶けていくような気がした。
“もう一度だけ、信じてみよう”
春樹と一緒にいると、自分のままでいられた。
強がらなくていい。
無理に笑わなくても、沈黙すら心地よかった。
過去の恋で抱えた痛みが、
ゆっくりと癒えていくのを感じていた。
「信じるのは、やっぱり怖い」
「でも、この人なら、大丈夫かもしれない」
そう思えたとき、理沙は少しだけ前を向く勇気が出た。
“もう一度だけ、信じてみよう”
その小さな決意が、
理沙にとっては大きな一歩だった。
迷ったら、誰かに頼ってもいい
それでも、ときどき不安になる夜がある。
「また傷ついたらどうしよう」
「彼の気持ちが変わったらどうしよう」
そんなとき、理沙が頼りにしているのが「ココナラ電話相談」だった。
夜中でも誰かに話せる場所。
声だけでつながる、安心できる時間。
ある日、占い師さんに「私はまた恋していいんでしょうか？」と尋ねたとき、
こう答えてくれた。
「あなたは、ずっとひとりで頑張ってきたんですね」
「恋をする資格があるかどうかじゃなく、“恋があなたを救ってくれるかどうか”で選んでいいんですよ」
その言葉に、また涙がこぼれた。
あなたにも、“もう一度信じたい”と思える恋がきっとある
恋愛が怖くなってしまったあなたへ。
一度、深く傷ついた心は、
そう簡単には前を向けないかもしれない。
だけど、
“信じてもいい”と思える誰かと出会ったとき、
その小さな勇気は、確かに報われる。
怖いままでいい。
不安なままでいい。
それでも誰かに心を預けてみたいと思えたとき、
きっと、あなたの中の「愛する力」が再び目を覚ます。
迷ったときは、
「ココナラ電話相談」で、あなたの気持ちをそっと言葉にしてみてください。
傷ついた心も、誰かに話すことで、少しずつ癒されていきます。
そして、あなたにもきっと訪れるはずです。
“もう一度だけ、信じてみよう”と思える恋が。
